やや聞き馴染みのない言葉ですが、産業廃棄物収集運搬業許可には【先行許可】という制度があります。
例えば、愛知県で産業廃棄物収集運搬業許可を持っている事業者さんが三重県や岐阜県等に業務範囲を拡大して許可を取得しようと考えたときに、愛知県で既に受けている許可証を提示することで添付書類の一部が省略出来たり、許可までの期間が短くなったりという恩恵が受けられます。
特に許可までの期間が短くなる。というのは申請をする事業者様からすると非常にありがたいシステムですよね。
このページでは先行許可制度について少しご説明していきたいと思います。
各県の先行許可制度の有無
この便利な先行許可制度ですが、制度自体を導入している自治体とそうでない自治体があります。
以下は、直近(令和5年6月20日前後)に弊所にて確認した各県の対応をまとめたものです。時期によって変更があるかもしれませんので、ご自身で手続きをする場合は必ず事前に担当部署にご確認ください。
自治体 | 先行許可制度の有無 | 必要書類 |
愛知県 | 有り | 他県の許可証の写し等(原本提示) |
岐阜県 | 有り | 他県の許可証の写し等(原本提示) |
三重県 | 有り | 他県の許可証の写し等(原本提示)+当該先行許可証の申請時の申請書(1~3面)※1 |
静岡県 | 無し | |
長野県 | 有り | 他県の許可証の写し等 |
石川県 | 有り | 他県の許可証の写し等(原本提示) +当該先行許可証の申請時の申請書(1~3面)及び当時提出した住民票等の写し |
山梨県 | 有り | 他県の許可証の写し等(原本提示)※2 |
滋賀県 | 有り | 他県の許可証の写し等(原本提示) |
和歌山県 | 有り | 他県の許可証の写し等(原本提示) |
※1 三重県内に事務所等がない事業者様に限ってですが、郵送申請が可能です。その場合は、写しに原本証明を付けることで対応が可能になります。
※2 山梨県内に事務所等がない事業者様に限ってですが、郵送申請が可能です。その場合は、写しに原本証明を付けることで対応が可能になります。また、山梨県の場合、令和5年6月時点で郵送申請を受け付けておりますが、郵送申請の受付を終了する可能性があります。
先行許可制度で省略できる書類
先行許可制度を利用することで提出書類の一部が省略できる。ということでしたが、何を省略できるのでしょうか?
各県で対応が異なりそうですが、ほぼ統一して省略できるのは以下の2点です。
・住民票
・登記されていないことの証明書
ケースバイケースになりますが、上記2点はほぼ省略可能です。
なんだこれだけか・・・と思われたかもしれませんが、先行許可制度のメリットは提出書類の省略だけではありません。ローカルルールはあるものの、許可が降りるまでの期間が短くなる。というのが一番のメリットになります。
せっかく使える制度があるのなら使っておきましょう!
まとめ
弊所では初めてご依頼頂く都道府県への申請の場合で、かつ、事業者様が他県の許可を持っている場合、できる限り先行許可制度の利用をお勧めしています。
当ページで記載した都道府県への申請以外にも基本的に全国対応しております。(申請書の持参が必要な都道府県については現地のパートナー行政書士に再委託する場合もあります。)
お気軽にご相談ください。
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